注意
リチウムバッテリーは扱いを間違えると火傷や発火等の危険性があるため、取り扱いには十分ご注意ください。また充電時には目を離さないようにしてください。本記事はあくまで市販されているモジュールを使用した結果を掲載しているだけですので、類似のことをされる時はご自身の責任と安全管理の元に行ってください。
初めに
リチウムイオンバッテリーやLi-Poバッテリーを自作の装置に組み込むような時があるが、5~3V程度のマイコンを動かす程度であればリチウムバッテリーを1つだけ使い、1セル用のリチウムバッテリー用の充放電モジュールを使用すれば良く、これに関しては(比較的)安価で実績のあるモジュールをAmazon等で購入することができる。
モジュールによって多少の差異があるので購入元の説明に従って欲しいのだが、基本は「B+」と「B-」バッテリーのプラスとマイナスに接続し、「OUT+」と「OUT-」を出力側のプラスとマイナスに接続する。OUT側の電圧はバッテリーの電圧と同じ為、DCDC昇圧モジュールを接続して5Vに上げたり、降圧して3.3Vにしたりする必要がある(DCDC内蔵のモジュールもある)
DCDC5V昇圧と充電LEDが内蔵されているタイプ↓
2セル以上のリチウムバッテリーを充放電する場合
マイコンを動かしたり、3V程度のモーターを動かすぐらいであれあれば上記の1セル用で良いのだが、例えば12Vのモーターを動かしたり、電池の容量を上げたい場合など2セル(本)以上を直列にしたリチウムバッテリーを使いたい場合がある。リチウムバッテリーは3.7~4.2Vなので、2本で7.4~8.4V、3本で11.1~12.6Vである。リチウムバッテリーは普通の乾電池と違い、充電する時も放電する時もそれぞれのセルの電圧を監視する必要があり、これを怠ると電池がダメになったり最悪発火するため、キチンと電圧を監視できるモジュールを選ぶ必要がある。
購入したモジュール
今回使用するモジュールは2セル用のものをAliexpressで購入したが、類似のものはAmazonでも扱っており、“BMS リチウムバッテリー 2S”などで検索すると探しやすい(BMS=Battery Management System)。また3セル以上のものもあるが、必ずバッテリー間の電圧を図るためのポート(BMって書いてあるやつ)が付いているものを購入すること。
「2 3sリチウムイオン 18650 リチウムバッテリー充電器保護板 7.4v過充電過放電保護 4A 2 シリーズbms」
モジュールの検証
検証は下のような構成で行った。充電用の直流安定化電源、放電用のLED、バッテリーの電圧を測るためのテスターを充放電モジュールに接続している。
電池の放電
充電する前に放電して電池を空っぽにするのだが、放電も充放電モジュールを使うべきである。初めに充放電モジュールを繋げないでモーターに繋いで放電したら電池一個とその後に充電で使ったモジュール一個が亡くなってしまった。
予め保護基板がついているものは問題ないはず。
追記:放電する時の注意
一度リチウムバッテリーとBMSの接続を外してしまうと(安全装置が働くせいなのか)全く放電しなくなります。
そのため、基本的にBMSとリチウムバッテリーは繋ぎっぱなしにしておきます。また、放電していない場合でも少しでも充電すると放電するようになります。
電池の充電
前述のトラブルに見舞われながらも、正常な電池を使用しての充電は特に問題なくできた。直流電源からかけた電圧は9Vです。
結論
・2セル以上のバッテリーの充電はできる。
・“BMS リチウムバッテリー 2S”などでAliexpressやAmazonで検索して購入する。必ずBMといった電圧監視のポートがついているものを購入する。
・放電時にも充放電モジュールを通して放電する。
・電圧が異常に低いバッテリーは使用しない。
・充電時に供給する電圧は充放電モジュールで決められた電圧の範囲にする。
・充電時は安全性の為にきちんと見ておき、充電完了後は充電したまま放置しない。
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